[6.8] 校長先生から部活動生徒へのメッセージ
- 公開日
- 2020/06/08
- 更新日
- 2020/06/08
お知らせ
6月1日(月)の放課後、部活動ごとに一斉ミーティングを行った際、最初に校長先生から、テレビ放送ですべての部活動生徒に向けてのメッセージがありました。上の写真は、そのメッセージの途中で校長先生が子ども達に示したメッセージボードです。
【校長先生のメッセージ】
皆さんは今、教室のテレビ越しに私の姿を見ていると思いますが、この後、とても大切な話をしますので、しっかり聞いてください。
本来であれば、皆さんの顔を直接見ながら、その表情や眼差し、顔の動き、そして息づかいまでも感じながら一言一言、丁寧に話したいところですが、こうしてカメラ越しにしか、伝えることができない現状を大変残念で心苦しく思います。
皆さんも報道等ですでに承知かと思いますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、東京オリンピックが延期となり、インターハイや夏の甲子園、さらには、よさこいなどの各種スポーツ大会や文化的な発表会が相次いで中止となっています。
こうした中、過日、全国中体連、全道中体連、管内中体連、そして恵庭市中体連の方から正式に今年度の夏季大会の開催を中止する旨、連絡を受けました。
また、管内中文連の方からも音楽発表会器楽部門や歌唱部門、そして生活体験・英語暗唱発表会の開催を中止する旨、連絡を受けたところです。
大会を主催する関係者の方々は、新型コロナウイルス感染症拡大の状況などを鑑みながら、長期間にわたって検討がなされたということであり、まさに断腸の思いでの決断であったと受け止めています。一方、これまでそうした試合や発表の場を夢見て、日々練習に励んできた皆さんの気持ちを想像すると、世界的な世の中の動きとはいえ、悲しく、残念でなりません。
そして皆さん同様、これまで指導に携わってくれたスポンサーの先生方もやるせない思いで一杯です。
全国の多くの学生や大人が目標にしていたものを失い、深い悲しみと失意のどん底にいる方々も少なくないでしょう。
しかし、そうした中にあっても、私たちは立ち止まるわけにはいかない。このことをしっかり受け止めつつ、前を向いて次のステージに進んていかなくてはならない。ぽっかりと空いた心の穴を時間をかけなっがら、少しずつ埋めていかなくてはならないと思っています。
特に、今年度が中学校生活最後となる3年生にとっては、今回の事態によるショックは大きなものだと思いますし、生涯忘れることができない出来事になるかもしれません。
しかし、あえて言うなら、それでも自分の人生の歩みを止めることなく、一歩一歩着実に進めていかなくてはならないと考えています。
今日は、そうした状況に置かれている皆さん、特に3年生の皆さんにゆっくりと時間をかけて考えてほしいと思うことが一つありますので、この後、もう少しだけお話をします。
それは、皆さんが部活動に取り組んできた、あるいは取り組んでいる「証」はなにか。ということです。
「証」とは、証明の証と書きますが、物事の意味や真の価値を表し、よく「生きる証」などと使われます。
試合に勝つことや優秀な成績を収めることは、組織の大きな目標になりますし、それ自体とても価値のあることだと思います。
中学校の部活動に取り組む皆さんのほかにも、世界中のアスリートや芸術家もこうしたことをめざして、日々の鍛錬や血のにじむような努力を重ねています。
しかし、勝ち負けや成果に加えて、それ以外にも皆さんは、中学校の部活動を通して、多くのことを学び、得てきたはずです。
それは、ひょっとすると一人一人みんな違うのかもしれません。例えば、仲間との絆や、スポンサーの先生との信頼関係、忍耐力や集中力、さらにはこれまでそれぞれの部が、目標を一つに掲げ、一丸となって取り組んできたその過程など、部活動でしか身に付けることができない貴重なものを皆さんは学び、獲得してきたと思います。
皆さんが部活動に取り組んできた「証」は一体何なのか、ぜひとも、そのことについてじっくり考え、追究してほしいと思いますし、そのことは必ず、次のステージに移行していく糸口になるものと確信しているところです。
今日はこの後、また、今週にかけて、それぞれ部単位でのミーティングも行われることになっています。スポンサーの先生からの今後に向けた大事な話があると思いますので、よく話を聞いてください。